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スイス旅行のeSIMおすすめ|料金と設定手順

スイス旅行のeSIMおすすめ|料金と設定手順

この記事の結論

スイス旅行のeSIMは、5〜7日の滞在なら合計3〜5GB程度が目安です。最大の注意点は、スイスがEU圏外だという点。四方をEU加盟国に囲まれているにもかかわらず、ヨーロッパ周遊プランの対象に入らないことがあります。一方で通信環境そのものは整備が進んでおり、山岳エリアでも想像より快適に使えます。この記事では料金相場と設定手順を中心に解説します。

チューリッヒの街並み、ユングフラウヨッホからの絶景、氷河特急でのんびり過ごす時間。
スイスは都市とアルプスの両方を楽しめる旅行先です。

通信という観点では、「山の上は圏外だろう」と身構える人が多いかもしれません。
ただ実際には、スイスの通信環境は思っているより整っています。

むしろ気をつけたいのは、別のところです。
スイスはEUに加盟していません。
フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアに囲まれているため気づきにくいのですが、ヨーロッパ周遊プランの対象国から外れていることがあるのです。

そこでこの記事では、この見落としやすい点を先に押さえたうえで、料金と設定を整理していきます。

この記事でわかること
  • eSIM・ポケットWiFi・現地SIMの違いと、物価の高い国での考え方
  • EU圏外であることの意味と、周遊プランでの確認方法
  • 日数別の料金相場と、使い方から逆算した必要なギガ数
  • 山岳地帯での通信の実態と、購入から開通までの設定手順

まずは自分の旅程が「スイス完結」なのか「周辺国も回る」のかを意識しながら読み進めてください。
ここが決まれば、確認すべきことがはっきりします。

目次

スイス旅行のeSIMとは?ポケットWiFi・現地SIMとの違いを比較

スイス旅行のeSIMとは、スマホ本体に内蔵されたSIMにデータプランを書き込んで使う、カード不要の通信手段です。
オンラインで購入してQRコードを読み込むだけで開通するため、空港での受け取りも帰国後の返却も発生しません。

スイスでネット環境を用意する方法は、大きく「eSIM」「ポケットWiFiレンタル」「現地のプリペイドSIM」の3つです。

スイス旅行で意識したいのが、予算の組み立て方です。
物価が高い国として知られており、旅行全体の費用が上がりやすいためです。
通信費をどう抑えるかも、判断材料になります。

eSIMとは?物理SIMとの違いをかんたん解説

eSIM(イーシム)は「Embedded SIM=組み込み型SIM」を略した呼び名です。
従来のSIMは小さなICチップをトレイに差して使いますが、eSIMはそのチップがスマホ内部にあらかじめ入っており、契約情報だけをダウンロードして書き換える仕組みになっています。

比較項目 eSIM(旅行者向け) 現地のプリペイドSIM
入手方法 オンライン購入・QRコード発行 空港や街中のショップで購入
準備できる場所 日本にいるうちに完了できる 現地に到着してから
費用が確定するタイミング 出発前に日本円で確定する 現地価格と為替に左右される
購入時の手続き オンラインで完結 本人確認が必要な場合がある
日本のSIMの扱い 入れたままでOK 抜いて保管が必要
必要な条件 eSIM対応端末・SIMロック解除 SIMロック解除

判断基準:日本の電話番号を旅行中も残したいなら、eSIMを選ぶ明確な理由があります。
物理SIMを抜かずに追加できるため、日本の番号で着信を受けながら、データ通信だけをスイスのeSIMに切り替える使い方ができるからです。

eSIMと物理SIMの違いをさらに詳しく知りたい方は、物理SIMとeSIMの比較記事もあわせてご覧ください。

ポケットWiFiレンタルとどっちが得?

1人旅ならeSIM、3人以上でシェアするならポケットWiFiが向いています。
判断の軸は「何人で、どう動くか」の1点です。

eSIMが向くケース

1人旅、または2人がそれぞれ自分のスマホを使う旅。

登山鉄道やロープウェイでの移動では、充電する機器が少ないほど身軽です。

受取・返却がなく、持ち物も増えません。

ポケットWiFiが向くケース

3人以上の家族旅行やグループ旅行で、常に一緒に行動する場合。

1台を全員でシェアできるため、1人あたりの負担を下げやすくなります。

eSIM非対応の端末しか持っていない人にも使えます。

スイスでポケットWiFiを選ぶときに考えたいのが山でのバッテリーです。
標高の高い場所は気温が低く、ルーターとスマホの両方の電池残量を気にすることになります。
絶景の前で電源が切れるのは避けたいところです。

物価が高い国だからこそ考えたい通信コスト

スイスは物価水準が高い国として知られています。
食事も交通も宿泊も、日本の感覚より高くつく場面が多いでしょう。

だからこそ、抑えられるところは抑えておきたいのが本音ではないでしょうか。

通信費は、その数少ない項目のひとつです。
とくにeSIMには、予算管理の面で分かりやすい利点があります。

予算の観点で見たeSIMの利点
  • 出発前に日本円で費用が確定する/現地価格や為替に左右されません
  • 現地で追加の出費が発生しにくい/プリペイド式のため、使いすぎの心配がありません
  • レンタル料や紛失時の弁償といった不確定な費用がない
  • 日本のSIMを抜かないため、日本の番号での着信を維持できる
eSIMの気になる点
  • eSIM非対応の端末では使えない
  • 初回は設定画面の操作に少し戸惑うことがある
  • データ専用プランが中心で、スイスの電話番号が付かないものが多い
  • 周遊プランを選ぶ場合、スイスが対象に含まれるか確認が必要(H2②で解説)

判断基準:短期旅行なら、出発前に費用を確定できるeSIMが予算管理しやすいでしょう。
現地の電話番号が必要な長期滞在であれば、現地SIMを検討することになります。

スイス旅行でeSIMが向いている人・向いていない人

ここまでを踏まえて、タイプ別に整理します。

💡 eSIMが向いている人
  • ✓1〜2人旅で、それぞれ自分のスマホを使いたい
  • ✓旅行の予算を出発前に固めておきたい
  • ✓登山鉄道やロープウェイでの移動が多く、荷物を減らしたい
  • ✓日本の電話番号での着信を旅行中も残しておきたい
  • ✓周辺国も訪れる予定がある
⚠ eSIMが向いていない人
  • ✕スマホがeSIMに対応していない
  • ✕3人以上で、旅行中ずっと一緒に行動する
  • ✕設定を自分で行うのが不安で、対面サポートを受けたい
  • ✕長期滞在で、スイスの電話番号が必要

あわせて確認しておきたいのがSIMロックの解除状況です。
キャリアで購入した端末はロックがかかっている場合があり、そのままでは海外eSIMを開通できないことがあります。
出発直前に気づくと間に合わないおそれがあるため、早めにチェックしておきましょう。

他の渡航先を検討中の方は、フランス・イタリア・イギリス・スペイン・トルコ・アメリカ・カナダ・ハワイ・グアム・オーストラリア・韓国・台湾・タイ・ベトナム・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドネシア(バリ)・香港・中国のeSIM記事もあわせてご覧ください。

【注意点】スイスはEU圏外|周遊プランでの扱い

スイスはEUのローミング規則の対象外のため、ヨーロッパ周遊プランに含まれるかはサービスごとに確認が必要です。
四方をEU加盟国に囲まれているぶん、見落とされやすい注意点と言えます。

「ヨーロッパ30ヶ国対応」と書かれたプランを見れば、スイスも当然入っていると考えるのが自然でしょう。
しかしスイスは制度上、周辺国とは扱いが異なります。

理由から見ていきましょう。

スイスはEUのローミング規則の枠外

背景にあるのは、EUの「Roam Like at Home」という規則です。

これはEU域内でのローミングに関する枠組みで、EU加盟国とEEA(欧州経済領域:アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)が対象とされています。
2026年1月からはウクライナとモルドバも加わり、この枠組みは2032年まで保証されることが決まっています。

一方で、スイス・イギリス・トルコ・セルビアなどはこの対象外です。
そのため、周遊eSIMの対応国に含まれるかどうかは、サービスごとの判断となります。

押さえておきたい前提
  • 制度上の枠外/スイスはEUのローミング規則の対象国ではありません
  • ただし対応プランも多い/スイスを対象に含むヨーロッパ周遊プランも販売されています
  • だからこそ確認が必要/自動的に含まれるわけではないため、対応国リストでの確認が確実です
  • イギリス・トルコも同様/これらの国を訪れる場合も同じ確認が必要になります

つまり「スイスでは使えない」わけではありません。
「自動的に含まれるとは限らないので、必ず確認する」というのが正確な理解です。

四方をEU加盟国に囲まれているという特殊性

ここがスイスならではのポイントです。

イギリスは島国、トルコは大陸の東端にあります。
どちらも「EU圏外」だと感覚的に理解しやすい位置にあると言えるでしょう。

ところがスイスは違います。
フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアという主要なEU加盟国に、四方を囲まれた内陸国なのです。

国 EU・EEAの区分 周遊プランでの扱い
フランス EU加盟国 標準で含まれることがほとんど
ドイツ EU加盟国 標準で含まれることがほとんど
イタリア EU加盟国 標準で含まれることがほとんど
オーストリア EU加盟国 標準で含まれることがほとんど
スイス 非加盟 サービスごとに要確認
リヒテンシュタイン EEA 対象に含まれることが多い

表のとおり、周辺国のなかでスイスだけが「要確認」になります。

ヨーロッパ周遊で起こりうること
  • 鉄道での国境通過は分かりにくい/フランスからスイス、スイスからイタリアと移動しても、車内アナウンスで気づく程度です
  • 途中だけ圏外になる可能性/周遊プランにスイスが含まれていない場合、スイス滞在中だけ通信できなくなります
  • 気づくのが遅れやすい/「ヨーロッパ対応だから大丈夫」と思い込んでいると、原因の特定に時間がかかります
  • 対策はシンプル/出発前に対応国リストで「スイス」を確認しておけば済みます

判断基準:ヨーロッパを鉄道で周遊する旅程なら、スイスを通過するだけでも確認しておく価値があります。
経由地として立ち寄る場合も、対象に入っているかを見ておきましょう。

国境付近で気をつけたいこと
  • 隣国の基地局を掴むことがある/国境に近い場所では、意図しない回線に接続する場合があります
  • スイス単独プランなら注意/隣国の電波を掴むと、対象外エリアとして扱われる可能性があります
  • 対処法は手動選択/ネットワークの自動選択をオフにし、スイスの事業者を手動で選ぶと解決することがあります
  • 周遊プランなら問題になりにくい/両国が対象に入っていれば、どちらの回線でも使えます

購入前の確認手順

確認方法はシンプルです。
次の3ステップで、購入ミスを防げます。

⚠ 購入前に必ず確認する3点
  • ✕対応国リストを開く/「30ヶ国対応」という数字だけで判断しない
  • ✕「スイス」の文字を目で探す/リストに並んでいるかを直接確認する
  • ✕他の訪問国もあわせて確認する/イギリスやトルコも枠外なので、同じくリストで確認する

ポイントは、対応国の「数」ではなく「中身」を見ることです。
表記が紛らわしいケースもあるため、訪問予定国がすべて並んでいるかを目視でチェックするのが確実だとされています。

判断基準:対応国リストに自分の訪問先がすべて入っていれば、それで確認は完了です。
1つでも見当たらなければ、購入前に問い合わせてください。

スイス単独プランと周遊プラン、どちらを選ぶ?

対象エリアの確認ができたら、次はどちらのタイプを選ぶかです。

旅程タイプ 具体例 選ぶべきプラン
スイス完結型 チューリッヒ・ルツェルン・ツェルマット スイス単独プラン。対象エリアで迷わない
周辺国との2か国型 スイス+フランス、スイス+イタリア 両国が対象の周遊プラン、または国ごとに買い足せるサービス
ヨーロッパ周遊型 スイスを含む複数国の鉄道旅 周遊プラン。ただしスイスが対象か必ず確認
経由・通過型 列車でスイスを通過するだけ 通過中に通信が必要かで判断する

判断基準:スイスだけを訪れるなら、単独プランのほうが確実です。
複数国をまわるなら周遊プランが便利ですが、スイスが対象に入っているかの確認は欠かせません。

周辺国については、フランス旅行のeSIM記事やイタリア旅行のeSIM記事で詳しく解説しています。
またイギリス旅行のeSIM記事では、同じくEU圏外の国としての注意点を扱っています。

この章のまとめ
  • スイスはEUのローミング規則の対象外で、周遊プランの扱いはサービスごとに異なる
  • 周辺国はすべてEU加盟国のため、スイスだけが「要確認」になる
  • 鉄道での国境通過は気づきにくく、途中だけ通信できなくなる可能性がある
  • 確認方法は1つ。対応国リストに「スイス」があるかを目視で見る

スイスeSIMの料金相場と必要な容量

スイスeSIMの料金相場は、7日間で容量制なら600〜2,500円程度、無制限なら4,000円前後が一つの目安です。
小容量プランなら1GB・7日間で600円前後から見つかります。

スイスの特徴は、無制限プランの価格が高めに設定されていることです。
容量制との差がはっきりしているため、使い方を決めてから選ぶほうが無駄がありません。

なお本記事の金額は2026年7月時点の一般的なレンジです。申し込み前に必ず公式サイトで最新の料金を確認してください。

スイスeSIMは日数別にいくら?3日・5日・7日・15日の料金レンジ

滞在日数ごとの相場は次のとおりです。

滞在日数 容量制プランの目安 無制限プランの目安 こんな旅程向け
3日間 500〜1,500円程度
(1〜3GB目安)
1,700〜2,500円程度 チューリッヒ中心の短期滞在
5日間 800〜2,000円程度
(3〜5GB目安)
2,800〜3,500円程度 都市+山岳エリア
7日間 600〜2,500円程度
(1〜10GB目安)
4,000〜4,500円程度 1週間の周遊
15日間 1,500〜4,000円程度
(10〜20GB目安)
7,000〜8,000円程度 長めの滞在・周辺国も含む

※2026年7月時点の一般的な価格レンジです。提供会社・回線・キャンペーンにより変動します。

実際に販売されている例では、1GB・7日間で約4ドル、10GB・30日間で約23ドルといった価格が確認できます。
無制限プランは7日間で約27ドル、30日間で約69ドルという水準です。

判断基準:スイスは容量制と無制限の価格差が大きい市場です。
3日以内の短期滞在なら、1GBの少量プランを格安で使えるという選択肢もあります。
使い方が読めているなら、容量制のほうが明らかに有利でしょう。

1日あたりのデータ消費量はどれくらい?

必要な容量を判断するために、アプリごとの消費量を押さえておきましょう。

使い方 データ消費の目安 スイスでの使用頻度
メッセージ(テキスト) ごくわずか(1日数MB程度) 高い
鉄道の時刻・乗り換え検索 1回あたり数MB程度 非常に高い(鉄道移動が中心)
地図アプリ 1時間あたり数MB〜10MB程度 高い
翻訳アプリ カメラ翻訳で1回あたり数MB程度 中程度(地域で言語が変わる)
SNSのタイムライン閲覧 1時間あたり200〜300MB程度 高い
写真・動画のアップロード 1本あたり数十MB〜数百MB 非常に高い(絶景スポットが多い)

スイスならではの特徴が鉄道の検索頻度です。
公共交通機関が正確に運行されており、鉄道での移動が旅の中心になります。
乗り換えや発車時刻を何度も確認することになるため、この用途は外せません。

また、スイスは地域によって使われる言語が変わる国です。
ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏を移動する旅程なら、翻訳アプリの出番もそれなりにあると考えておきましょう。

滞在日数別の推奨容量はどれくらい?

スイス旅行のeSIMは、都市観光が中心なら1日あたり0.5〜1GB、5〜7日の滞在なら合計3〜5GBが目安です。

滞在日数 都市滞在型 山岳観光型 SNS投稿も多め
3日間 1〜2GB 2〜3GB 3GB以上または無制限
5日間 2〜3GB 3〜5GB 5GB以上または無制限
7日間 3〜5GB 5〜7GB 10GB以上または無制限
15日間 5〜10GB 10GB前後 無制限プラン推奨

山岳観光型を1段階上にしているのは、移動時間が長く、絶景での撮影機会も増えるためです。
登山鉄道やロープウェイでの移動中に検索や撮影が重なると、消費が伸びやすくなります。

フリーWi-Fiをあてにしすぎないほうがいい理由
  • 主要都市の公共施設では利用できる/空港やホテル、カフェ、観光施設などで提供されています
  • ただし空港は時間制限があることも/チューリッヒ国際空港は4時間、ジュネーブ国際空港は90分といった制限が設けられているとされています
  • 移動中や自然観光地では使えないことが多い/通信が不安定になる場面もあります
  • セキュリティ面の注意も必要/公共のWi-Fiでは、扱う情報に気をつけましょう

判断基準:都市部ではWi-Fiを併用できますが、スイス旅行の魅力は山や自然にあります。
その時間帯こそWi-Fiが使えないため、容量に余裕を持たせておくほうが安心でしょう。

無制限プランを選ぶべきなのはどんな人?

スイスでは無制限プランが7日間4,000円前後と、決して安くはありません。
それでも、次のようなケースでは検討する価値があります。

無制限プランをおすすめする人
  • 山岳エリアを中心にまわる人/Wi-Fiが使えない時間帯が長くなります
  • その場でSNSに投稿したい人/絶景スポットが多く、消費量が読みにくくなります
  • 鉄道での移動が多い人/検索の頻度が高く、車内で動画を見ることもあるでしょう
  • 周辺国もまわる人/移動と調べものが増えます
  • 残量を気にしたくない人/旅程が長いほど、管理の手間が減る価値は大きくなります

ただし、無制限プランでも「完全な使い放題」とは限りません。
たとえば1日3GBを超えると1Mbps程度に制限される、20GBを超えると2Mbps程度になるといった条件が設定されている例があります。

申し込み前に「高速通信の上限」と「制限後の速度」を必ず確認しましょう。

料金と容量のまとめ
  • 7日間なら容量制600〜2,500円程度、無制限4,000〜4,500円程度が目安
  • 容量制と無制限の価格差が大きいため、使い方を決めてから選ぶ
  • 鉄道の検索頻度が高く、地域によって言語も変わる
  • 山や自然のエリアではWi-Fiが使えないため、容量に余裕を持たせる

失敗しないスイスeSIMの選び方|5つの比較ポイント

スイスeSIMは「使用回線」「山岳エリアの通信」「周辺国との周遊」「テザリングと有効期限」「サポート体制」の5点で比較します。
なかでも2つ目は、思い込みで判断しやすいポイントです。

ここまでで対象エリアと料金・容量の考え方は見えてきたはずです。
次は、実際にプランを並べて比べるときのチェック項目を整理します。

ポイント①:どの回線を使う?Swisscom・Sunrise・Salt

スイスの通信網は、Swisscom・Sunrise・Saltの3社が中心です。
eSIMサービスはこのいずれか、あるいは複数の回線を借りて提供しています。

チューリッヒやジュネーブなどの都市部では、回線による差はほとんど気になりません。
一方で山岳エリアを含むなら、確認しておく価値があります。

回線チェックの手順
  1. 申し込みページの「使用回線」「ネットワーク」欄を探す
  2. Swisscom/Sunrise/Saltのうち、どれに対応しているかを確認する
  3. 山岳エリアや地方を含むなら、複数キャリア対応を優先する
  4. 記載がない場合は、問い合わせるか別のサービスを検討する

判断基準:都市部中心の旅行なら価格重視で構いません。
ユングフラウやツェルマットなど山岳エリアを含むなら、対応キャリア数の多いサービスを選んでおくと安心です。

ポイント②:山岳エリアの通信環境を正しく知る

ここが思い込みで判断しやすいポイントです。

「アルプスの山の上だから圏外だろう」と考える人は少なくありません。
しかし実際には、スイスは山岳エリアでも通信の整備が進んでいます。
主要な展望台や山岳リゾートは観光地として開発されており、通信環境も含めて整えられているためです。

とはいえ、すべての場所で快適というわけではありません。

場所・状況 通信の目安 備え
都市部
(チューリッヒ・ジュネーブ・ルツェルン)
安定して使える とくに準備は不要
山岳リゾートの街
(インターラーケン・ツェルマット)
基本的に問題なく使える 宿のWi-Fiも併用できる
展望台・山頂駅 観光施設として整備されており、繋がることが多い 過度な心配は不要
トンネル区間・深い谷 途切れることがある 移動前に必要な情報を確認しておく

判断基準:山の上そのものより、そこへ向かう途中のトンネルや谷で途切れると考えるほうが実態に近いでしょう。

登山鉄道・ロープウェイに乗る前に
  • 次の乗り継ぎ時刻を確認しておく/移動中に検索できなくても困りません
  • 下山時刻と最終便の時間を控えておく/山では時間の管理が重要になります
  • オフラインマップを保存しておく/ハイキングコースを歩くなら必須です
  • 同行者との合流場所を決めておく/展望台は広く、混雑することもあります

ポイント③:周辺国との周遊で国境をまたぐなら

H2②で解説したとおり、スイスはEU圏外です。
周辺国と組み合わせる旅程では、プランの選び方が変わります。

旅程タイプ 具体例 選ぶべきプラン
スイス完結型 チューリッヒ・インターラーケン・ツェルマット スイス単独プラン
2か国型 スイス+フランス、スイス+イタリア 両国が対象の周遊プラン、または単独プラン2つ
鉄道周遊型 複数国を鉄道でまわる 周遊プラン。スイスが対象か必ず確認
日帰り越境型 バーゼルからドイツ、ジュネーブからフランス 短時間なら単独プランのままでも支障は小さい

判断基準:スイス滞在が旅程の中心なら単独プラン、複数国に均等に滞在するなら周遊プランという分け方が分かりやすいでしょう。
周遊プランを選ぶ場合は、対応国リストに「スイス」があるかを必ず確認してください。

ポイント④:テザリングと有効期限の起算日をチェック

この2点は、見落とされやすいわりに影響が大きい項目です。

見落としやすい3つの条件
  • テザリングの可否/不可のプランや、別枠の上限があるプランが存在します。PCを繋ぐなら必ず確認しましょう
  • 有効期間の起算タイミング/「購入日から」「QRスキャンから」「現地接続から」の3タイプがあります
  • 購入からの利用期限/「購入から90日以内に利用開始・終了」といった条件を設けているサービスもあります

判断基準:日本で事前に設定を済ませたい人は、「現地で接続してから起算」と明記されているサービスを選ぶと安心です。
また旅行の数ヶ月前に買うのは避けるほうが無難でしょう。

ポイント⑤:開通方法とサポート体制をチェック

eSIMは、購入後にQRコードを読み込んで自分で開通させる商品です。
ここが現地SIMやWiFiレンタルとの一番大きな違いで、初めての人がつまずきやすいポイントでもあります。

確認項目 見るべき内容
設定マニュアル iPhone/Android別の手順があるか。画像や動画つきだとなお良い
サポート言語 日本語で問い合わせできるか
問い合わせ方法 チャットやLINEなど、現地からすぐ使える手段があるか
対応時間 スイスと日本の時差は8時間(サマータイム期間は7時間)
データ追加の可否 容量を使い切ったとき、アプリなどから追加購入できるか

判断基準:スイスの午前中は、日本では夕方にあたります。
現地で活動している時間帯なら、日本のサポート窓口が営業していることも多いでしょう。
eSIMが初めてなら、日本語サポートの有無を選択基準に入れる価値があります。

【結論】スイスeSIMのおすすめは「X GLOBAL SIM」

ここまでの比較ポイントをバランスよく満たしているのが、X MOBILEが提供するX GLOBAL SIMです。
200以上の国と地域に対応しており、1つのアカウントで渡航先ごとのプランを購入・管理できます(公式サイト記載/2026年7月時点)。

📡 X GLOBAL SIMの特徴まとめ
対応国・地域 200以上。渡航先ごとのプランは公式サイトの対応国一覧で確認できる
アカウント管理 1つのアカウントで、必要なときに必要な国のプランを購入できる。複数の国を回る旅行にも対応
申し込み方法 オンライン完結(プラン購入 → eSIMインストール → 現地で利用の3ステップ)
使用回線 現地大手キャリアの回線を使用
電話番号 データ専用(新しい番号は付与されない/日本の番号はそのまま維持)
アクティベート 目的地に到着するとすぐに利用可能。繋がらないときは機内モードのオン/オフを切り替える
データ追加 残量が減ったら専用アプリからトップアップ購入が可能
スイスで利用する場合の確認事項
  • 本記事執筆時点で、公式サイトの人気国の料金欄にスイスの掲載はありません
  • H2②で述べたとおり、スイスはEU圏外のため対象エリアの確認が重要です
  • 購入前に、公式サイトの対応国一覧でスイスが対象に含まれるかを必ず確認してください
  • 不明な点は、購入前に問い合わせておくことをおすすめします
X GLOBAL SIMの利点
  • オンラインで完結し、出発前に費用が日本円で確定する
  • 受取・返却が不要。登山鉄道やロープウェイでの移動でも荷物が増えない
  • 現地大手キャリアの回線を使うため、都市部での通信品質が安定しやすい
  • 日本の電話番号を残したまま、データ通信だけを切り替えられる
  • 1つのアカウントで国ごとにプランを買い足せる。周辺国との組み合わせにも対応しやすい

対応国・料金を公式サイトで確認する

スイスeSIMの設定手順|購入から現地で繋がるまで

スイスeSIMの設定は、①対応端末を確認する ②オンラインで購入する ③日本でQRコードを読み込む ④現地で回線とデータローミングをオンにする、の4ステップです。
作業自体は10分程度で終わります。

「設定が難しそう」という理由でeSIMを避ける人は多いですが、実際にやってみると拍子抜けするほど簡単です。
コツは日本にいるうちに準備を終わらせておくこと。
空港のWi-Fiには時間制限があるため、現地で設定しようとすると焦る可能性があります。

自分のスマホはeSIM対応?iPhone・Androidの確認方法

大前提として、eSIMに対応していない端末では利用できません。
購入する前に必ず確認しておきましょう。

端末 確認手順 対応の目安
iPhone 「設定」→「モバイル通信」にeSIMを追加があるか確認する iPhone XR/XSシリーズ以降のモデル
Android 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」にeSIMの追加があるか確認する 機種により異なる。メーカー公式サイトでの確認を推奨
SIMロック 「設定」→「一般」→「情報」でSIMロックの状況を確認する 解除されていれば利用できる

キャリアで購入した端末はロックがかかっている場合があり、そのままでは開通できないことがあります。
解除手続きに時間がかかることもあるため、出発の1週間前までには確認しておきましょう。

どうやって設定する?購入からQRコード読み込みまでの手順

端末の確認が済んだら、購入と設定に進みます。

🔧 購入から開通までの6ステップ
1

対応エリアを確認してからプランを購入する/周遊プランを選ぶ場合は、対応国リストに「スイス」があるかを必ずチェックします。

2

設定マニュアルと連絡先を保存する/通信できない状態でも読めるよう、スクリーンショットで端末内に残しておきます。

3

安定したWi-Fi環境でQRコードを読み込む/iPhoneなら「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」、Androidなら「設定」→「SIM」→「eSIMをダウンロード」から読み取ります。

4

プロファイルに分かりやすい名前を付ける/「スイス」などにしておくと、現地で切り替えるときに迷いません。

5

オフラインマップと鉄道の時刻を保存する/訪問予定エリアの地図と、主要な乗り継ぎ時刻を控えておきます。

6

スイス到着後、eSIM回線とデータローミングをオンにする/モバイルデータ通信の利用先をスイスのeSIMに切り替えれば完了です。

混乱しやすいのが、ローミングをオフにする回線とオンにする回線が違う点です。
日本の主回線側はオフ、スイスのeSIM側はオン。
この組み合わせを覚えておけば、設定で迷うことはありません。

設定はいつやる?出発前・到着後のベストタイミング

結論から言うと、QRコードの読み込みは日本で、回線の切り替えはスイス到着後が基本です。

出発前にやること

QRコードの読み込みと、日本回線のローミングオフ。

オフラインマップと鉄道の時刻も、このタイミングで保存します。

自宅のWi-Fiなら、うまくいかなくても落ち着いて問い合わせできます。

現地に着いてからやること

eSIM回線をオンにして、データローミングをオンにするだけ。

空港で機内モードを解除したタイミングで行えばスムーズです。

数十秒でスイスの回線を掴みます。

空港で設定しようとしないほうがいい理由
  • 空港Wi-Fiには時間制限がある/チューリッヒ国際空港は4時間、ジュネーブ国際空港は90分といった制限が設けられているとされています
  • 接続手続きに時間を取られる/到着後すぐに移動したいときには不向きです
  • 日本で済ませておけば切り替えるだけ/数十秒で通信が始まります
  • 有効期限の起算タイプを確認しておく/「現地接続から起算」なら、日本で設定しても日数が減りません

繋がらないときはどうする?チェックリストで原因を特定

現地で繋がらないときも、慌てる必要はありません。
原因の多くは設定漏れで、上から順に確認すれば大半は解決します。

繋がらないときの確認順序
  1. 機内モードをオン→オフに切り替える/回線の再検索が走り、これだけで繋がるケースが多くあります
  2. eSIM回線がオンになっているか/「モバイル通信」の一覧でeSIM側がオンか確認する
  3. eSIM側のデータローミングがオンになっているか/最も多い設定漏れです
  4. モバイルデータ通信の利用先がeSIMになっているか/主回線のままだと通信できないうえ、高額請求の原因にもなります
  5. 端末を再起動する/ここまでで解決しない場合に試します
  6. ネットワークを手動選択する/自動選択をオフにして、Swisscom/Sunrise/Saltのいずれかを手動で選ぶ
  7. APN設定を確認する/自動設定されないケースでは、指定のAPNを手入力する必要があります

6つ目は、スイスでは特に試す価値があります。
H2②で解説したとおり、国境付近では隣国の基地局を掴んでしまう可能性があるためです。
スイスの事業者を手動で選び直すと解決することがあります。

また、トンネル区間や深い谷では設定に問題がなくても繋がりません。
1〜5までで解決しない場合は、まず場所を移動して試してみてください。

APN(アクセスポイント名)とは、スマホがインターネットに接続するための入口の設定のことです。
最近のeSIMは自動設定されることがほとんどですが、まれに手入力が必要になります。
手順を詳しく知りたい方は、APN設定ガイドを参考にしてください。

設定手順のまとめ
  • QRコードの読み込みは日本で。空港Wi-Fiには時間制限がある
  • オフラインマップと鉄道の時刻も、出発前に保存しておく
  • 日本の主回線はローミングオフ、スイスのeSIM側はローミングオン
  • 国境付近で不安定なときは、ネットワークの手動選択を試す

よくある質問

  • Aサービスによって異なるため、必ず対応国リストで確認してください。スイスはEUの「Roam Like at Home」規則の対象外で、イギリスやトルコと同じ扱いになります。そのため周遊プランに含まれるかはサービスごとの判断です。ここで見落としやすいのが、スイスの地理的な位置です。フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアという主要なEU加盟国に四方を囲まれているため、EU圏外だと気づきにくいのです。イギリスは島国、トルコは大陸の東端にあり感覚的に理解しやすいのですが、スイスはヨーロッパの中央に位置しています。確認方法はシンプルで、対応国リストに「スイス」の文字があるかを目視で見るだけです。
  • A日本の電話番号はそのまま維持できます。eSIMは物理SIMを抜かずに追加できるため、日本のSIMを主回線として残したまま、データ通信だけをスイスのeSIMに切り替える使い方が可能です。ただし、日本の主回線のデータローミングは必ずオフにしてください。オンのままだと日本回線経由で通信してしまい、想定外の通信料が発生する可能性があります。
  • A想像されているより繋がります。スイスは山岳エリアでも通信の整備が進んでおり、主要な展望台や山岳リゾートは観光地として開発されているため、通信環境も含めて整えられています。「アルプスの山だから圏外」と身構える必要はあまりありません。ただし注意したいのは、山頂そのものより移動中です。登山鉄道やロープウェイのトンネル区間、深い谷では途切れることがあります。対策として、乗車前に次の乗り継ぎ時刻と下山の最終便を控えておきましょう。ハイキングコースを歩く予定があるなら、オフラインマップの保存は必須です。
  • A区間によって変わると考えておきましょう。景観列車は山あいや谷間を長時間走るため、トンネルや谷では通信が途切れることがあります。数時間の乗車になるルートも多く、その間ずっと安定して使えるとは限りません。おすすめの備え方は3つです。1つ目は乗車前に到着駅からの経路や次の予定を調べておくこと。2つ目は車内で見たい動画や音楽を宿のWi-Fiでダウンロードしておくこと。3つ目はチケットをスクリーンショットで保存しておくことです。なお車窓の撮影は容量を使うため、写真の投稿は宿に戻ってから行うと節約になります。
  • Aプランによって異なります。テザリングに対応しているプランもあれば、許可されていないプランや、無制限プランでもテザリング分だけ上限が設けられているケースもあります。出張でノートPCを繋ぐ予定があるなら、申し込みページでテザリングの条件まで確認してください。記載が見当たらない場合は、購入前に問い合わせるのが確実です。
  • A出発の1〜2週間前が目安です。多くのサービスで数週間前から購入できますが、注意点が2つあります。1つは有効期限の起算タイミングで、「購入日から」「QRコードをスキャンした時点から」「現地の回線に接続してから」の3タイプがあります。日本で事前に設定を済ませたい場合は、現地接続で起算すると明記されたサービスを選ぶと安心です。もう1つは購入自体の期限で、「購入から90日以内に利用開始・終了」といった条件を設けているサービスもあります。旅行の数ヶ月前に買うのは避けましょう。なお設定は必ず日本で済ませてください。スイスの空港Wi-Fiには時間制限があり、到着後に設定しようとすると焦る可能性があります。

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