格安SIMに乗り換えても、電話番号はそのまま引き継げます。「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」という制度を使えば、番号を変えずに乗り換えられるからです。ただし、引き継げるのは電話番号だけで、キャリアメールやSMSの履歴などは引き継げません。また、番号を引き継げるのは音声通話SIMのみです。この記事では、番号引き継ぎの仕組みと注意点をわかりやすく解説します。
格安SIMへの乗り換えで、いちばん多い不安が「電話番号が変わってしまうのでは?」というものですよね。番号が変われば、家族や友人、登録中のサービスすべてに連絡が必要になり、想像するだけで気が重くなります。
でも、その心配は要りません。結論から言うと、格安SIMに乗り換えても電話番号はそのまま使えます。これは「MNP」という制度のおかげで、大手キャリアでも格安SIMでも、事業者のジャンルを問わず番号を引き継げます。
ただし、知っておきたいポイントもあります。MNPで引き継げるのは「電話番号」だけで、キャリアメールやSMSの履歴は引き継げません。また、番号を引き継げるのは通話ができる「音声通話SIM」に限られます。
この記事では、電話番号がそのまま使える仕組み(MNP)から、引き継げるもの・引き継げないもの、乗り換え時の注意点までをわかりやすく解説します。具体的な乗り換えの進め方を知りたい方は、あわせて格安SIMに乗り換える手順もご覧ください。
格安SIMでも電話番号はそのまま使える
格安SIMに乗り換えても、MNPを使えば電話番号はそのまま引き継げます。大手キャリアから格安SIMへ、あるいは格安SIM同士でも、事業者のジャンルを問わず番号を持ち運べます。乗り換えで番号が変わるのは、MNPを使わずに「新規契約」した場合だけです。まずは、番号が引き継げる理由と、引き継ぐ/新しく取る2つの選択肢を確認しましょう。
そもそも電話番号は引き継げる?
電話番号は、どの事業者に乗り換えても引き継げます。大手キャリア・格安SIMといった種類は関係なく、番号を持ち運べます。
電話番号は、大手キャリアや格安SIMといったジャンルに関係なく、どの事業者にも引き継げると解説されています(出典:モバイルDASH/2026年1月)。そのため、「格安SIMだから番号が変わる」ということはありません。番号を引き継ぐ条件は、新規契約ではなく『乗り換え(MNP)』を選ぶことだけです。
なぜ番号を引き継げるの?
番号を引き継げるのは、「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」という制度があるからです。これは「電話番号の持ち運び制度」とも呼ばれます。
MNPは「Mobile Number Portability」の略で、通信会社を乗り換えても同じ電話番号を使い続けられる仕組みです。この制度ができる前は、キャリアを変えるたびに電話番号も変わっていました。MNPの登場で、番号を理由に乗り換えをためらう必要がなくなったのです。番号変更の連絡や、各種サービスのログイン情報を更新する手間も省けます。
番号を引き継ぐ/新しく取る、2つの選択肢
乗り換え先での電話番号は、「今の番号を引き継ぐ」か「新しく取得する」かの2択です。多くの人は番号を引き継ぎますが、用途によっては新規取得も選べます。
今の番号を残したいなら、選ぶのは「乗り換え(MNP)」です。次の章では、そのMNPで番号がどう引き継がれるのか、仕組みと流れを詳しく見ていきましょう。
電話番号引き継ぎ(MNP)の仕組みと流れ
MNPは、今の電話番号の情報を乗り換え先へ移すことで、番号を変えずに乗り換えられる仕組みです。流れはシンプルで、「申し込み → 開通手続き」をすれば番号が新しい回線に引き継がれます。手続きには、予約番号が不要な「ワンストップ方式」と、従来の「ツーストップ方式」の2種類があります。ここでは、番号が引き継がれる仕組みと全体の流れを整理します。
MNPで番号が引き継がれる仕組み
MNPでは、今の回線に紐づいた電話番号を、乗り換え先の回線に移し替えることで番号を引き継ぎます。番号はそのまま、契約だけが新しい会社に切り替わるイメージです。
乗り換え先で開通手続きをすると、その番号の契約が新しい会社に移り、同時に元の会社の契約は自動的に解約されます。自分で旧回線を解約する必要はなく、開通が完了すれば自動で切り替わるのがポイントです。だからこそ、旧回線を先に自分で解約してしまうと番号を引き継げなくなるため、注意が必要です。
引き継ぎの基本ステップ
番号引き継ぎの流れは、「申し込み→開通手続き」の2段階が基本です。予約番号が必要かどうかで、最初のステップが少し変わります。
予約番号の取得方法を詳しく知りたい方は、MNP予約番号とは?取得方法と有効期限の注意点もあわせてご覧ください。
ワンストップ方式とツーストップ方式の違い
MNPの手続きには、予約番号が不要な「ワンストップ方式」と、従来の「ツーストップ方式」があります。対応していればワンストップのほうが手間が少なくて済みます。
| 方式 | 予約番号 | 手続きの窓口 |
|---|---|---|
| ワンストップ方式 | 不要 | 乗り換え先の1か所で完結 |
| ツーストップ方式 | 必要(今の会社で取得) | 今の会社と乗り換え先の2か所 |
※ワンストップ方式は、乗り換え元・先の両方が対応している場合に利用できます(2026年6月時点)。
どちらの方式でも、番号がそのまま引き継がれる点は同じです。次の章では、MNPで「引き継げるもの」と「引き継げないもの」をはっきり切り分けて確認しましょう。
MNPで引き継げるもの・引き継げないもの
MNPで引き継げるのは電話番号だけで、キャリアメールやSMS履歴は引き継げません。「番号が引き継げる=何もかもそのまま」と思いがちですが、実際に移るのは電話番号のみです。引き継げないものを事前に把握しておけば、乗り換え後に「あれが使えない」と慌てずに済みます。ここでは、引き継げるもの・引き継げないものをはっきり切り分けて解説します。
引き継げるのは電話番号だけ
MNPで引き継げるのは、電話番号そのものだけです。それ以外の契約やサービスは、乗り換え先には引き継がれません。
写真や連絡先、アプリといった端末内に保存されているデータは、MNPとは関係なくそのまま使えます(端末を変える場合は別途データ移行が必要)。一方で、今の通信会社が提供しているサービスは、契約が切り替わると使えなくなるものが多くあります。何が引き継げて、何が引き継げないのかを一覧で確認しましょう。
| 引き継げるもの | 引き継げないもの |
|---|---|
| 電話番号 | キャリアメール(@docomo.ne.jp等) |
| 端末内のデータ(写真・連絡先・アプリ) | SMS(ショートメール)の受信履歴 |
| ※端末はそのまま使える(対応端末の場合) | キャリア決済・キャリア独自サービス |
キャリアメールは引き継げない
キャリアメール(@docomo.ne.jp・@ezweb.ne.jp・@softbank.ne.jpなど)は、原則として引き継げません。これらは契約している通信会社が提供するメールのためです。
MNPでは電話番号は引き継げる一方、キャリアメールは原則引き継げないと解説されています(出典:mineo/2026年)。同じキャリアメールを使い続けたい場合は、各キャリアが提供する有料の「持ち運びサービス」を利用する方法があります。費用をかけたくないなら、フリーメールへの切り替えがおすすめです。
- フリーメールに切り替える(無料):GmailやYahoo!メールなら、通信会社を変えても使い続けられます。
- 持ち運びサービスを使う(有料):同じアドレスを維持したい場合は、各キャリアの有料サービスで継続できます。別途設定が必要です。
- 登録先を事前に変更:キャリアメールで登録しているサービスは、乗り換え前にフリーメールへ変更しておきましょう。
SMS履歴・キャリア決済・独自サービスの扱い
SMSの受信履歴やキャリア決済、キャリア独自サービスも引き継げません。これらは乗り換え前に確認・対処しておく必要があります。
SMSの機能自体は乗り換え後も使えますが、過去の受信履歴は引き継げず、旧端末で確認するしかありません。また、キャリア決済(携帯料金とまとめて支払う仕組み)も使えなくなることがあります。
- SMSの重要な履歴:過去の認証コードや大切なメッセージは、旧端末でスクショなどを残しておく。
- キャリア決済の登録:サブスクなどをキャリア決済にしている場合は、クレジットカード決済などに変更しておく。
- キャリア独自サービス:電子マネー残高やコンテンツ契約など、引き継げないサービスは事前に解約・移行する。
引き継げるもの・引き継げないものを把握できたら、次は番号を引き継ぐときに特に注意したいポイントを確認しておきましょう。
電話番号を引き継ぐときの注意点
番号を引き継げるのは「音声通話SIM」だけで、データ専用SIMはMNPできません。また、乗り換えの開通手続き中には、スマホが一時的に使えない「不通時間」が発生します。とはいえ、どちらも事前に知っておけば慌てずに対応できます。ここでは、番号引き継ぎで失敗しないための注意点を確認しましょう。
番号を引き継げるのは「音声通話SIM」だけ
電話番号を引き継げるのは音声通話SIMのみで、データ専用SIMはMNPできません。データSIMには電話番号が付与されないためです。
格安SIMには、通話とデータ通信ができる「音声通話SIM」と、データ通信だけの「データ専用SIM」があります。MNPができるのは音声通話SIMのみで、データ専用SIMは電話番号が付与されないためMNPに対応していないと解説されています(出典:you me mobile/2026年3月)。
- 番号を引き継ぎたいなら音声通話SIM:今の番号で通話も続けたい場合は、必ず音声通話SIMを選ぶ。
- データSIMは安いが番号なし:月額は安いものの電話番号が付かず、MNPもできません。タブレットやサブ回線向けです。
- 申し込み時に種別を確認:プラン選択時に「音声通話」か「データ専用」かをよく確認しましょう。
乗り換え中にスマホが使えない「不通時間」はどれくらい?
乗り換え時にスマホが使えない不通時間は、一般的に数十分〜1時間程度です。開通手続きをしている短い間だけで、長期間使えなくなるわけではありません。
勘違いしやすいのですが、申し込みからSIMが届くまでの数日間は、旧回線がそのまま使えます。開通手続きを始めるまでは通常どおりスマホを使え、開通処理にかかる時間は一般的に数十分〜1時間程度と解説されています(出典:モバシティ/2026年2月)。
- 使えないのは開通手続き中だけ:回線を切り替えている短時間のみ、通話・データ通信ができません。
- Wi-Fiがあればネットは使える:不通時間中も、Wi-Fiにつなげばデータ通信は可能です。
- 時間に余裕をもって手続き:土日祝や夜間は申し込みが集中し、処理に時間がかかることがあります。
キャリアメール登録のサービスは事前に変更を
キャリアメールで登録しているサービスは、乗り換え前に別のメールへ変更しておきましょう。乗り換え後はキャリアメールが使えなくなり、パスワード再設定などができなくなる恐れがあるためです。
ネットバンキングやECサイト、SNSなどにキャリアメールを登録したままだと、乗り換え後に重要な通知が届かなくなったり、ログインできなくなったりすることがあります。乗り換え前に、登録メールをフリーメールへ切り替えておくのが安全です。あわせて、キャリア決済を使っているサービスの支払い方法も変更しておきましょう。
注意点を押さえたら、いよいよ番号そのままで乗り換える具体的な手順と選択肢を見ていきましょう。
番号そのままで乗り換える手順と選択肢
番号そのままの乗り換えは、「乗り換え(MNP)」を選んで申し込み、開通手続きをするだけで完了します。仕組みと注意点さえ押さえておけば、あとは流れに沿って進めるだけです。ここでは全体手順をおさらいし、失敗しないチェックリストを確認します。最後に、海外利用が多い人向けの選択肢も紹介します。
番号そのまま乗り換えの全体手順
番号を引き継ぐ乗り換えは、事前準備・申し込み・開通設定の3ステップで完了します。申し込み時に「乗り換え(MNP)」を選ぶことが、番号を引き継ぐ条件です。
大きな流れは、本人確認書類などを準備し、音声通話SIMで「乗り換え(MNP)」を申し込み、SIMが届いたら開通設定をする、という3段階です。ワンストップ対応なら予約番号は不要、非対応なら先に予約番号を取得します。各ステップの詳しい進め方は、次の記事で具体的に解説しています。
- 格安SIMに乗り換える手順:申し込みから開通までの全体的な流れを初心者向けに解説。
- MNP予約番号とは?取得方法と有効期限の注意点:予約番号が必要な場合の取得方法を詳しく解説。
- 格安SIMのデメリットは?契約前に知っておくべき注意点:乗り換え前に弱点も把握しておきたい人向け。
失敗しないためのチェックリスト
番号引き継ぎで失敗しないコツは、申し込み前に種別と引き継ぎ条件を確認することです。次のポイントを押さえておけば、番号を失ったり手戻りしたりするのを防げます。
- 「音声通話SIM」を選んでいるか:データ専用SIMでは番号を引き継げません。
- 契約種別が「乗り換え(MNP)」になっているか:新規契約だと番号が変わります。
- 旧回線を自分で先に解約していないか:開通完了で自動解約されるので、先に解約しない。
- キャリアメール登録のサービスを変更したか:乗り換え前にフリーメールへ切り替える。
- 予約番号の有効期限は十分か:取得したらすぐ申し込む(ワンストップなら不要)。
海外利用が多い人の選択肢
海外での利用が多い人は、国内の番号はそのまま維持しつつ、海外用のeSIMを別に用意するのがおすすめです。国内向けの回線は海外ローミングが割高だったり、使い勝手が限られたりすることがあるためです。
旅行や出張で海外に行く機会が多いなら、今の電話番号はMNPでそのまま残し、現地のデータ通信は海外用eSIMでまかなうと、料金も使い勝手もぐっと良くなります。特に、受け取り・返却が不要なeSIMなら、出発前にオンラインで準備でき、現地に着いてすぐ使えるのが大きな利点です。荷物も増えず、レンタルWi-Fiのような返却の手間もありません。
- 旅行・出張で海外に行く機会が多い人:渡航のたびにレンタルWi-Fiを借りるより手軽です。
- 荷物を軽くしたい人:モバイルWi-Fiルーターの持ち運び・充電・返却が不要。
- 現地到着後すぐにネットを使いたい人:事前にオンラインで設定でき、空港でつながります。
今の電話番号はそのまま維持しつつ、海外では専用eSIMを使い分ける。この組み合わせなら、使い慣れた番号を守りながら、海外でも快適に通信できます。次の章では、ここまでで触れきれなかった疑問にFAQ形式でお答えします。
よくある質問
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Aはい、そのまま使えます。MNP(携帯電話番号ポータビリティ)という制度を使えば、大手キャリアから格安SIMへ、または格安SIM同士でも、事業者のジャンルを問わず電話番号を引き継げます。番号が変わるのは、MNPを使わずに新規契約した場合だけです。番号を残したいなら、申し込み時に「乗り換え(MNP)」を選びましょう。
-
A番号を引き継ぐには、音声通話SIMで「乗り換え(MNP)」を選んで申し込むことが必要です。乗り換え元・先がともにMNPワンストップに対応していれば、それだけで手続きできます。対応していない場合は、今の通信会社でMNP予約番号を取得してから申し込みます。本人確認書類や支払い手段も準備しておきましょう。
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Aキャリアメール(@docomo.ne.jp・@ezweb.ne.jp・@softbank.ne.jpなど)は、原則として引き継げません。同じアドレスを使い続けたい場合は、各キャリアが提供する有料の「持ち運びサービス」を利用する方法があります。費用をかけたくない場合は、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールへ切り替えるのがおすすめです。
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Aデータ専用SIMでは電話番号を引き継げません。MNPに対応しているのは音声通話SIMのみです。データ専用SIMは電話番号が付与されず、データ通信だけが使えるSIMで、タブレットやモバイルWi-Fiルーターなどに向いています。番号を引き継ぎたい場合は、必ず音声通話SIMを選びましょう。
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A開通手続きをしている間だけ、一時的に通話やデータ通信が使えなくなります。時間は一般的に数十分〜1時間程度です。申し込みからSIMが届くまでの間は、旧回線がそのまま使えるので心配いりません。なお、不通時間中もWi-Fiにつなげばインターネットは利用できます。土日祝や夜間は手続きが混み合うことがあるため、時間に余裕をもって進めましょう。
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AMNPで引き継いだ電話番号は国内で利用できます。海外での通信については、国内向けの回線の海外ローミングは割高だったり使い勝手が限られたりすることがあるため、海外利用が多い人は海外用のeSIMを別に用意するのがおすすめです。受け取りや返却が不要なeSIMなら、出発前にオンラインで準備でき、現地に着いてすぐ使えます。
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