周遊eSIMは1枚で複数国をカバーできる手軽さが強み、国別eSIMは国ごとに必要な容量だけ買える無駄の少なさが強みです。
訪問国が多く各国の滞在が短いなら周遊1枚、滞在国に偏りがあるなら国別購入が向いています。
国別購入の手間は、1つのアカウントで複数国分をまとめて買えるサービスを選べば減らせます。
ヨーロッパを何カ国か回る。
アジアで乗り継ぎながら2カ国に行く。
そんな旅でeSIMを使おうとすると、最初に迷うのが「周遊プランを1枚買うか、国ごとに買うか」ですよね。
周遊eSIMは1枚で済んで手軽ですが、使わない国の分まで料金に含まれがちです。
国別eSIMは無駄が少ない反面、国の数だけ購入と設定が必要になります。
どちらが得かは、訪問国の数・各国の滞在日数・データの使い方で変わります。
- 周遊eSIMと国別eSIMの違い(料金・容量・手間)
- 旅程に合わせて選ぶための4つの判断軸
- ヨーロッパ周遊や東南アジアなど、旅程パターン別の選び方
- 国境を越えたときのeSIMの切り替え方と注意点
なお、この記事はデータ通信専用のeSIMを前提に解説します。
データ専用eSIMを追加しても、日本の電話番号はそのまま残ります。
現地での電話はLINEなどの通話アプリで済ませるのが一般的です。
通話付きとの違いは通話付きSIMとデータ専用SIMの違いで詳しく解説しています。
周遊eSIMと国別eSIMの違い
周遊eSIMとは、1つのeSIMで複数の国・地域のデータ通信ができるプランです。
一方の国別eSIMは、訪問する国ごとに1枚ずつ買う方式です。
2つの大きな違いは、「手軽さ」と「無駄の少なさ」のどちらを取るかにあります。
周遊eSIMは購入も設定も1回で済みますが、容量や日数は訪問国すべてで共有する形が一般的です。
国別eSIMは国ごとに容量と日数を選べるので、長くいる国は多め、短い国は少なめという買い方ができます。
まずはそれぞれの仕組みを整理しておきましょう。
周遊eSIMとは?1枚で複数国をカバーする仕組み
周遊eSIMは、1回インストールすれば、対象国に入るたびに同じeSIMのまま現地の通信網につながるタイプです。
「ヨーロッパ周遊」「アジア周遊」「世界周遊」のように、地域単位でプランを用意しているサービスが多いです。
周遊eSIMを選ぶときは、訪問するすべての国がプランの対象国に入っているかを最初に確認してください。
1カ国でも外れていると、その国だけ別のeSIMが必要になります。
国別eSIMとは?国ごとに必要な分を買う方式
国別eSIMは、国ごとに1枚ずつ購入し、その国に入ったら使うeSIMを切り替える方式です。
出発前にまとめてインストールしておけば、現地では端末の設定で切り替えるだけで使えます。
- ✓1カ国に長く、ほかの国には短く滞在する
- ✓国によってデータを使う量が大きく違う
- ✓訪問国が2〜3カ国程度で、切り替えの手間が少ない
料金・容量・手間はどう違う?
違いを表にまとめると、次のとおりです。
| 比較項目 | 周遊eSIM | 国別eSIM |
|---|---|---|
| 購入・インストール | 1回 | 国の数だけ |
| 容量・日数 | 全訪問国で共有 | 国ごとに選べる |
| 料金の無駄 | 行かない国の分も含まれやすい | 必要な分だけ買える |
| 国境を越えたときの操作 | 基本的に不要 | 使うeSIMの切り替えが必要 |
| 向いている旅 | 短期間で多くの国を回る | 滞在国に偏りがある |
周遊eSIMは行かない国の分まで料金に含まれやすく、滞在国に偏りがあると割高になる場合があります。
料金は容量と日数で変わるため、「周遊プランの料金」と「各国プランの合計」を並べて比べるのが確実です。
日本の電話番号はどうなる?どちらもデータ専用が基本
旅行者向けの周遊eSIM・国別eSIMは、データ通信専用が一般的です。
日本のSIMは端末に残したまま、旅行用eSIMをデータ通信に使う形になるので、日本の電話番号はそのまま維持されます。
現地での電話は、LINEやWhatsAppなどの通話アプリを使えば問題ありません。
- 日本のSIMで海外にいる間の着信・SMSがどう扱われるかは、キャリアや設定によって異なります。契約中のキャリアで事前に確認しておくと安心です。
- 日本のSIMのデータローミングはオフにしておきます(設定方法は後述します)。
現地の電話番号が必要な予定(店への電話予約など)がなければ、データ専用eSIMで十分です。
物理SIMとeSIMの違いは海外SIMとeSIMの比較記事で解説しています。
周遊1枚と国別購入、どっちを選ぶ?4つの判断軸
訪問国が多く各国の滞在が短いなら周遊eSIM、滞在国に偏りがあるなら国別eSIMが向いています。
複数国を回る旅のeSIMは、訪問国数と滞在日数、データ使用量の偏り、地域のまたぎ方、乗り継ぎの多さの4点で選ぶと失敗しにくいです。
どれか1つで決めるより、4つを順番に当てはめていくと自分の旅に合う買い方が見えてきます。
まずは早見表で全体をつかんでください。
| 判断軸 | 周遊1枚が向いている | 国別購入が向いている |
|---|---|---|
| 訪問国数・滞在日数 | 3カ国以上を数日ずつ回る | 2カ国程度、または1カ国に長く滞在 |
| データ使用量 | どの国でも同じくらい使う | 国によって使う量が大きく違う |
| 地域のまたぎ方 | 全訪問国が1つの地域プランに収まる | 地域プランの対象外の国がある |
| 乗り継ぎ・陸路移動 | 列車やバスで国境をよく越える | 飛行機での移動が中心で回数が少ない |
判断軸1:何カ国に何日ずつ滞在する?
3カ国以上を数日ずつ回る旅なら、周遊eSIMが手軽です。
国の数が増えるほど、国別購入では購入と切り替えの回数が増えていくためです。
反対に2カ国程度なら、国別で買っても手間はそれほど増えません。
判断の目安は、旅程表を「国名×日数」で書き出してみることです。
各国の日数がほぼ均等なら周遊向き、1カ国だけ極端に長いなら国別向きと考えられます。
判断軸2:国ごとにデータを使う量は違う?
周遊eSIMは、容量を訪問国すべてで共有するプランが一般的です。
そのため、国によって使う量に差があると、容量の配分が難しくなります。
- ✓メインの国では観光で地図・SNS・翻訳アプリをよく使い、隣国は日帰り程度
- ✓出張先ではテザリングで仕事をし、観光の国ではほぼ使わない
- ✓1カ国はホテルのWi-Fi中心、別の国は移動が多くモバイル通信に頼る
こうした旅では、国別eSIMで国ごとに容量を選んだほうが無駄なく使えます。
判断軸3:訪問国は同じ地域に収まる?
周遊eSIMは「ヨーロッパ」「アジア」など地域単位のプランが多いため、全訪問国が1つの地域プランに収まるかが分かれ目になります。
地理的に近い国でも、サービスによっては対象外になっていることがあります。
地域をまたぐ旅なら、世界周遊プランを選ぶか、地域プランと国別eSIMを組み合わせる方法があります。
対象国の一覧は、購入前にサービスの公式サイトで必ず確認してください。
判断軸4:乗り継ぎや陸路の国境越えは多い?
列車やバスで国境を何度も越える旅なら、周遊eSIMが楽です。
国が変わってもeSIMを切り替える必要がなく、移動中もそのまま通信できるためです。
乗り継ぎ空港については、数時間の待ち時間なら空港のWi-Fiで足りるケースも多いです。
ただし、乗り継ぎ地で入国して観光する場合や待ち時間が長い場合は、その国もeSIMの対象に含めて考えておくと安心です。
- 国が多く、滞在が均等で、陸路移動が多いなら周遊1枚
- 滞在国やデータ量に偏りがあるなら国別購入
- 地域をまたぐなら、対象国を確認したうえで組み合わせも検討
旅程パターン別の選び方
同じ地域の国を均等に回るなら周遊1枚、1カ国がメインなら国別購入、地域をまたぐなら組み合わせが基本です。
ここからは、よくある4つの旅程に先ほどの判断軸を当てはめてみます。
自分の旅に近いパターンを探して、参考にしてください。
なお、料金は容量・日数・サービスによって変わるため、最終的には候補のプランを公式サイトで並べて比べるのが確実です。
ヨーロッパ3カ国を10日で回る場合
| 旅程例 | フランス4日→スイス3日→イタリア3日(列車移動) |
| おすすめ | ヨーロッパ周遊eSIMを1枚 |
| チェック | スイスが対象国に入っているか |
滞在日数がほぼ均等で、列車で国境を越えるため、周遊1枚がいちばん楽です。
ただし、ヨーロッパ周遊でもEU加盟国だけが対象のプランでは、スイスやイギリスなどEU外の国が含まれない場合があります。
訪問国に非EU加盟国があるときは、対象国一覧を必ず確認してください。
1カ国に長く滞在し、隣国へ短く足を延ばす場合
| 旅程例 | タイ8日+カンボジア2日 |
| おすすめ | 国別eSIMを2枚(タイは多め、カンボジアは少なめ) |
| チェック | 各国プランの合計と周遊プランの料金差 |
滞在の大半を1カ国で過ごすなら、国ごとに容量と日数を選べる国別購入が無駄の少ない選び方です。
2枚なら切り替えも1往復だけなので、手間もそれほどかかりません。
東南アジア2カ国+乗り継ぎ空港がある場合
| 旅程例 | ベトナム4日+マレーシア4日(途中で別の国を乗り継ぎ) |
| おすすめ | 国別eSIM2枚、またはアジア周遊eSIM1枚 |
| チェック | 乗り継ぎ地で空港の外に出るか |
2カ国を同じくらいの日数で回るなら、どちらを選んでも大きな差は出にくいです。
乗り継ぎ地で入国しないなら空港のWi-Fiで済ませ、国別2枚で十分なケースが多いです。
乗り継ぎ地でも観光するなら、その国も含むアジア周遊を選ぶとまとめて対応できます。
地域をまたぐ長期旅行の場合
| 旅程例 | アジア→ヨーロッパ→北米を約1カ月 |
| おすすめ | 地域ごとの周遊eSIMと国別eSIMの組み合わせ |
| チェック | プランの有効日数が各地域の滞在をカバーしているか |
世界周遊プランなら1枚で済みますが、行かない地域の分まで含まれやすくなります。
地域ごとの滞在が長い旅では、「ヨーロッパは周遊、北米は国別」のように組み合わせたほうが無駄を抑えやすいです。
有効日数が旅程より短いと途中で使えなくなるので、日数の確認も忘れずに行いましょう。
国別購入や組み合わせを選ぶと、どうしてもeSIMの枚数が増えます。
1つのアカウントで複数国分をまとめて購入・管理できるサービスを選べば、国ごとに別のサイトで申し込む手間を省けます。
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国別購入の「手間」を減らすコツ
国別購入の手間は、1つのアカウントで複数国分をまとめて買えるサービスを選び、eSIMに国名のラベルを付けて管理すれば減らせます。
国別eSIMは無駄が少ない反面、国の数だけ申し込みと設定が必要です。
「安くはなるけど、管理が面倒そう」と感じて周遊を選ぶ人も多いですよね。
ただ、その手間の多くは買い方と管理の工夫で減らせます。
ここでは、国別購入をラクにするためのポイントを整理します。
国別購入のデメリットは管理と購入の手間
国ごとに別々のサービスで買うと、手間は次のように増えていきます。
- ✕会員登録と支払いを国の数だけくり返す
- ✕QRコードや設定メールがバラバラに届き、どれがどの国用かわかりにくい
- ✕残りの容量を確認する画面がサービスごとに違う
- ✕つながらないときの問い合わせ先がすぐにわからない
2枚程度なら大きな負担にはなりませんが、3枚以上になるなら、どこで買ってどう管理するかを先に決めておくのがおすすめです。
1つのアカウントで複数国分を買えると何が楽になる?
申し込み・支払い・残量確認・問い合わせを1か所で済ませられるので、国別購入の手間がぐっと減ります。
訪問国が増えても管理する場所は1つのままなので、旅行中に迷いにくくなります。
- ✓1つのアカウントで複数国分を購入できるか
- ✓訪問予定の国がすべて対応国に入っているか
- ✓国ごとに容量と日数を選べるか
- ✓日本語で問い合わせできるサポートがあるか
eSIMは端末に何枚入れられる?
iPhoneには8つ以上のeSIMをインストールでき、そのうち2つの回線を同時に使えます(出典:Appleサポート「iPhone の eSIM について」)。
Androidは、保存できる枚数や同時に使える回線数が機種によって異なるため、メーカーの公式情報で確認してください。
旅行で使うなら、日本のSIMと旅行用eSIMの2回線を同時に有効にできれば十分です。
国別eSIMを何枚入れても、使うのはその国の1枚だけなので、切り替えれば問題なく使えます。
- インストールしたら、eSIMのラベル名を「フランス」「イタリア」など国名に変えておく
- 使い終わったeSIMは帰国後に整理する(削除したeSIMは再インストールできないケースが多いため、旅行中は消さない)
複数国でeSIMを使うときの注意点と設定
国境を越えたら、その国用のeSIMを「モバイルデータ通信」に選び、データローミングをオンにします。
周遊eSIMなら国が変わっても基本的に操作は不要ですが、国別eSIMは国ごとの切り替えが必要です。
どちらの場合も、日本のSIMの設定を間違えると思わぬ通信料がかかることがあります。
出発前の準備から現地での切り替え、よくある落とし穴まで順番に見ていきましょう。
出発前にやることは?
現地で慌てないために、次の3つは日本にいるうちに済ませておきます。
- eSIM対応端末か確認する:設定画面に「eSIMを追加」の項目があるかで判断できます。
- SIMロックを確認する:ロックがかかった端末では他社のeSIMが使えません。2021年10月以降に国内で販売された端末は原則SIMロックなしですが(出典:総務省のガイドライン改正/2021年10月施行)、それ以前の端末は確認が必要です。
- eSIMを事前にインストールする:QRコードの読み取りにはネット接続が必要なので、日本のWi-Fi環境で済ませておくと確実です。
ただし、インストールした時点から有効期間が始まるプランもあります。
「現地で初めて接続した時点から」なのか「インストール時点から」なのかは、購入前に確認しておきましょう。
国境を越えたらどう切り替える?
国別eSIMを使っている場合は、次の国に入ったら以下の手順で切り替えます(iPhoneの例)。
Androidは機種によってメニュー名が異なりますが、「ネットワークとインターネット」→「SIM」から同じ流れで切り替えられることが多いです。
つながらないときは、機内モードのオン・オフや再起動を試し、それでもだめならAPN設定を確認します。
APNの確認方法はAPN設定ガイドで解説しています。
日本のSIMの設定はどうする?
日本のSIMは、データローミングをオフにしておくのが基本です。
オンのままだと、旅行用eSIMではなく日本のSIMで通信してしまい、キャリアの海外ローミング料金がかかる場合があるためです。
- 日本の回線を選び、「データローミング」をオフにする
- iPhoneは「モバイルデータ通信の切り替えを許可」もオフにする(電波が弱いときに日本の回線へ自動で切り替わるのを防ぐため)
- 日本の番号での着信やSMSの料金は、契約中のキャリアの海外利用ルールを確認する
周遊プランの対象国に乗り継ぎ国は入っている?
周遊プランの対象国は、サービスやプランごとに違います。
訪問国だけでなく、乗り継ぎで入国する国や日帰りで立ち寄る国も対象に入っているかを確認してください。
船上や機内は、周遊プランでも対象外になっていることが多いです。
乗り継ぎ空港で無料Wi-Fiを使う場合は、通信の安全性にも気を配りましょう。
注意点は海外SIM・Wi-Fiのセキュリティ対策でまとめています。
よくある質問
-
A旅程によって変わります。滞在国やデータ使用量に偏りがあると国別eSIMが安くなりやすく、多くの国を均等に回るなら周遊eSIMが割安になる場合があります。「周遊プランの料金」と「各国プランの合計」を並べて比べるのが確実です。
-
Aその国では周遊eSIMで通信できません。その国用のeSIMを別に用意するか、Wi-Fiで対応します。日本のSIMのデータローミングがオンになっていると、キャリアの海外ローミング料金がかかる場合があるので注意してください。
-
A多くのサービスで可能です。日本でまとめてインストールしておき、現地で切り替えれば使えます。ただし、インストールした時点から有効期間が始まるプランもあるため、購入前に開始条件を確認してください。
-
A使えます。旅行用eSIMを追加しても日本のSIMは端末に残り、電話番号もそのまま維持されます。iPhoneは8つ以上のeSIMをインストールでき、2つの回線を同時に使えます。Androidは機種によって異なります。
-
Aデータ専用eSIMには電話番号がないため、通常の電話はできません。LINEやWhatsAppなどの通話アプリを使えば、データ通信で通話できます。
-
A空港の外に出ず、待ち時間が数時間程度なら空港のWi-Fiで足りるケースが多いです。乗り継ぎ地で入国して観光する場合や待ち時間が長い場合は、その国も対象に含むeSIMを用意しておくと安心です。
荷物を減らして快適に旅するなら、X GLOBAL SIM!
X GLOBAL SIMは、世界200カ国以上に対応したeSIM対応グローバルWi-Fiサービスです。
モバイルWi-Fiのような受取・返却の手間は一切なし。オンライン申し込みから最短5分でQRコードが届き、即座にネット環境が手に入ります。
「Wi-Fiルーターは重い」「高額なレンタル料を節約したい」「でも初めてのeSIMは不安…」という方でも、
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