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親・シニアの海外旅行eSIM|代わりに設定してあげる手順

親・シニアの海外旅行eSIM|代わりに設定してあげる手順

この記事の結論

親やシニア世代の海外eSIMは、本人ではなく家族が出発前に代わりに設定しておくのが現実的です。データ専用eSIMなら日本の電話番号はそのまま残るため、LINEやSMS認証も普段どおり使えます。難しい作業は日本で終わらせ、現地で親がやることは「データローミングをオンにするだけ」の状態にしておくのが失敗しないコツです。

そろそろ親が海外旅行に行く。現地で連絡が取れないのは心配だけれど、スマホの通信設定を本人に任せるのは正直むずかしい。そう感じている方は多いと思います。

いまはeSIMという、カードを差し替えずにスマホへ直接通信回線を追加できる仕組みが主流になりました。ただ、QRコードを読み込んだり、設定画面を何階層か進んだりする作業があるため、普段からスマホを触り慣れていない世代にはハードルが高めです。「現地の空港で自分でやってね」と伝えて、結局つながらないまま数日過ごしてしまうケースもあります。

そこで現実的なのが、出発前に家族が代わりに設定を済ませておく方法です。eSIMは本人以外でも設定でき、作業そのものは自宅で10分ほどで終わります。現地で親がやることを「スイッチを1つ入れるだけ」の状態にしておけば、旅行中のトラブルはかなり減らせます。

この記事では、次の3点を中心に解説します。

この記事でわかること
  • 親のスマホでeSIMが使えるか、出発前に何を確認すればいいか
  • iPhone・Android別に、代わりに設定してあげる具体的な手順
  • 現地でつながらないと連絡が来たときの、遠隔での対処の仕方

なお本記事は、通話機能のないデータ専用eSIMを追加する前提で解説します。日本の電話番号はそのまま残るので、帰国後に元へ戻す作業も必要ありません。

目次

親のeSIM設定は家族が代わりにやるのが現実的

eSIMは本人以外でも設定でき、出発前に家族がQRコードを読み込んで初期設定まで済ませておくのが一般的です。アカウントのパスワードなど本人しか知らない情報が必要になる場面はありますが、それさえ聞いておけば、スマホを預かって自宅で作業を完結できます。

しかも代理設定には、単に「親がラクになる」以上のメリットがあります。設定を終えた状態で渡せば、現地でつながらないトラブルそのものを事前に潰せるからです。出発当日の空港や、到着後の慣れない環境で初めて設定に挑戦するより、リスクはずっと小さくなります。

そもそもeSIMとは?カードを差し替えない通信の仕組み

eSIMとは、スマホ本体に内蔵されたSIMに、通信契約の情報をデータとして書き込んで使う仕組みです。小さなカードを抜き差しする必要がありません。

海外用のeSIMを申し込むと、メールでQRコードが届きます。それをスマホのカメラで読み込むと、現地で使える通信回線がスマホの中に追加されるイメージです。物理的なSIMカードのように「なくす」「入れ替えに失敗する」といった心配がないのは、シニア世代にとって大きな利点といえます。

eSIMが親世代の海外旅行に向いている理由
  • SIMカードの抜き差しが不要なので、小さな部品をなくす心配がない
  • 日本にいるうちに申し込みから設定まで終えられる
  • モバイルWi-Fiルーターのように、端末の受け取り・返却や充電の手間がかからない
  • 日本のSIMを抜かないので、帰国後に元へ戻す作業が発生しない

物理SIMとeSIMの違いをもう少し詳しく知りたい方は、物理SIMとeSIMの比較記事もあわせて参考にしてください。

本人任せにすると何が起きやすいか

eSIMの設定自体は、慣れた人なら数分で終わります。ただ、つまずきポイントが「普段まず開かない設定画面」に集中しているのが厄介なところです。

実際に多いのは、QRコードを読み込んだところまではできたものの、そのあと通信をどの回線で行うかの切り替えができていない、というパターンです。画面上は回線が追加されているので本人は成功したつもりでも、実際には通信できていません。現地でこの状態になると、家族に連絡する手段自体がなくて詰んでしまいます。

本人に任せる場合

・現地の空港など、慌ただしい場所で作業することになる

・つまずいても、通信できないので誰にも聞けない

・失敗するとその場で有料Wi-Fiやローミングに頼ることになる

家族が代わりに設定する場合

・自宅でゆっくり作業でき、その場で動作確認までできる

・うまくいかなければ日本のうちに問い合わせられる

・現地で親がやるのは、切り替えの操作だけになる

データ専用eSIMなら日本の電話番号はそのまま残る

データ専用eSIMは通信だけを追加する仕組みなので、日本の電話番号やLINEアカウントはそのまま残ります。いま契約しているキャリアを解約したり、番号を変えたりする必要は一切ありません。

ここは親世代から必ず聞かれる部分です。「番号が変わるなら知り合いに連絡しないと」と身構えてしまう方が多いのですが、実際には日本の回線はスマホの中に残したまま、海外用の通信回線を一時的に足すだけです。銀行やネットサービスのSMS認証も、日本の番号あてに届きます。

一方で、データ専用のeSIMには音声通話の機能がありません。現地で「090」から始まる番号での発着信をしたい場合は別の手段が必要になります。とはいえ、実際の旅行で家族や同行者と連絡を取る用途なら、LINEなどのアプリ通話でほぼカバーできます(現地での通話手段はこのあと詳しく解説します)。

申し込む前に確認しておきたい点
  • 通話が必要かどうかを先に決める。データ専用でよいケースがほとんどだが、現地のレストラン予約などで電話をかける予定があるなら事前に相談しておく
  • 日本の回線を解約する必要はない。旅行中も契約はそのまま維持する
  • 日本の回線のまま海外で通信すると高額になる場合があるため、その設定もあわせて行う(手順はこのあと解説します)

通話付きプランとデータ専用プランの違いは、通話付きとデータ専用の比較記事で整理しています。親の旅行スタイルに合わせて判断してみてください。

出発前に確認すべきことは?親のスマホの5つのチェック項目

申し込みの前に確認すべきなのは、eSIM対応端末かどうか、SIMロックが解除されているか、アカウントのパスワードがわかるか、渡航先が対応エリアか、必要なデータ量はどれくらいか、の5点です。このうち最初の2つを満たしていなければ、そもそもeSIMが使えません。

逆にいえば、この5つさえ先に潰しておけば、あとの作業でつまずく要素はほとんどなくなります。親のスマホを預かるタイミングで、まとめて確認してしまうのが効率的です。

🔧 申し込み前チェックリスト
1

親のスマホがeSIMに対応しているか

2

SIMロックがかかっていないか

3

Apple IDまたはGoogleアカウントのパスワードがわかるか

4

渡航先がサービスの対応エリアに入っているか

5

滞在日数と使い方に合うデータ量はどれくらいか

スマホがeSIMに対応しているかを確認する

まずはここからです。対応機種の一覧を調べるよりも、実機の設定画面を見るほうが確実です。機種名を聞いても親が正確に答えられないことも多いので、手元にあるうちに確認してしまいましょう。

端末 確認手順 対応している場合の表示
iPhone 設定 → 一般 → 情報 を開いて下へスクロール 「EID」という項目がある
iPhone(別の確認方法) 設定 → モバイル通信 を開く 「eSIMを追加」などの項目がある
Android 設定 → ネットワークとインターネット → SIM を開く 「SIMのダウンロード」「eSIMを追加」がある
Android(別の確認方法) 設定 → デバイス情報 を開く 「EID」という項目がある

判断基準はシンプルで、EIDという項目、またはeSIMを追加するメニューが見つかれば対応端末です。見当たらない場合は物理SIMのみの端末なので、レンタルWi-Fiなど別の方法を検討することになります。メーカーや発売時期によって画面の名称が少し異なるため、近い表記があるかどうかで見てください。

SIMロックがかかっていないかを確認する

SIMロックとは、購入したキャリア以外の回線を使えないように制限をかける仕組みのことです。ロックがかかったままだと、海外用のeSIMを追加しても通信できません。

総務省の方針により、2021年10月1日以降に販売された端末は原則としてSIMロックをかけられない扱いになっています(出典:総務省/2021年10月)。そのため、比較的新しい端末なら問題になるケースは少なめです。ただ、親が長く同じ端末を使っている場合は確認しておくほうが安全です。

SIMロックの確認方法
  • iPhone:設定 → 一般 → 情報 →「SIMロック」の欄が「制限なし」になっていればOK
  • Android:設定 → デバイス情報 → SIMカードステータス で「許可されています」等の表示を確認(機種により表記が異なる)
  • ロックがかかっていた場合は、契約中のキャリアのマイページから解除を申し込む。店頭より手数料を抑えられるケースが多い

アカウントのパスワードと本体の状態を確認する

代理設定でいちばん止まりやすいのが、ここです。設定の途中でApple IDやGoogleアカウントのパスワード入力を求められることがあり、本人しか知らない情報なので家族では先に進めません。

「スマホを開くパスコード」と「Apple ID・Googleアカウントのパスワード」は別物です。親に聞くと前者を答えることが多いので、両方を確認しておきましょう。わからない場合は、預かる前に本人と一緒に再設定しておくとスムーズです。

あわせて見ておきたい本体の状態
  • OSのバージョンが古すぎないか。eSIMの追加メニューが表示されない原因になることがある
  • 本体の空き容量が極端に少なくないか。アップデートが必要になったときに作業が止まる
  • 画面ロックのパスコードを本人が覚えているか。設定後の確認でも必要になる

渡航先の対応エリアと、必要なデータ量を決める

最後に、申し込むプランの中身です。渡航先が対応エリアに含まれているかは必ず公式サイトで確認してください。ヨーロッパ周遊やアジア複数国のように国をまたぐ旅程なら、対応国数の多い周遊タイプのほうが扱いやすくなります。

データ量は、親の使い方から逆算します。シニア世代の旅行では、地図・LINE・写真の送信が中心で、動画視聴やアプリの更新はあまり行わない傾向があります。その場合はそこまで大容量でなくても足りるケースが多いものの、ホテルのWi-Fiを使わず動画通話を長時間する予定があるなら、余裕を持たせたほうが安心です。

主な使い方 データ消費の傾向 選び方の目安
LINEのメッセージ・地図の確認 少なめ 小容量プランでも足りることが多い
写真の送信・SNSの閲覧 中くらい 中容量プランが無難
動画通話・動画視聴 多め 大容量プランか、容量無制限タイプを検討

実際の消費量は通信環境やアプリの設定によって変わります。迷ったときは、足りなくなって現地で追加購入する手間を考えると、ワンランク上の容量を選んでおくほうが結果的にラクです。親が現地で自分でチャージするのは、設定と同じくらいハードルが高いからです。

どうやって設定する?iPhone・Android別の代理設定手順

難しい操作は出発前に家族が終わらせ、現地で親がやることは「データローミングをオンにするだけ」にしておくと失敗しません。eSIMの追加作業そのものは、Wi-Fiにつながった自宅で10分ほどで完了します。

流れは、申し込み後に届いたQRコードを読み込み、追加された回線に名前を付け、出発までは日本の回線だけが使われる状態にしておく、というものです。iPhoneとAndroidで画面の名称は違いますが、やることの順番は同じだと思ってください。

設定は必ず日本にいるうちに済ませる

eSIMの追加には、インターネット接続が必要です。つまり現地に着いてからでは、そもそも設定するための通信手段がないという状態になりかねません。空港のフリーWi-Fiが使える場合もありますが、親が慣れない環境でそこまでたどり着けるとは限りません。

そのため、代理設定は自宅のWi-Fi環境で行うのが原則です。追加まで済ませておけば、現地では切り替えの操作だけで通信が始まります。

作業前に用意しておくもの
  • 親のスマホと、画面ロックのパスコード
  • Apple IDまたはGoogleアカウントのパスワード(途中で求められる場合がある)
  • 申し込み後に届いたQRコード(別のスマホやパソコンの画面に表示しておく)
  • 安定したWi-Fi環境

QRコードは、画面に表示するだけでなく紙に印刷して親のパスポートケースに入れておくと安心です。万が一現地で設定がリセットされたときに、再登録できる可能性が残ります。

iPhoneで代わりに設定する手順

iPhoneは、設定アプリの「モバイル通信」からすべて完結します。機種やiOSのバージョンによって表記が少し変わるので、近い名称の項目を探してください。

🔧 iPhoneでのeSIM追加手順
1

親のiPhoneをWi-Fiに接続する

2

設定 → モバイル通信 →「eSIMを追加」(または「モバイル通信プランを追加」)を選ぶ

3

「QRコードを使用」を選び、別の画面に表示したQRコードを読み込む

4

画面の案内に沿って回線をアクティベートする(数分かかる場合がある)

5

追加した回線の名称を「海外用」など、親が見てわかる名前に変更する

6

モバイルデータ通信は日本の回線のまま、追加した海外用回線はいったんオフにしておく

手順5の「名前を変える」工程は、飛ばさないでください。初期状態だと英語やサービス名の表記で並ぶため、親が現地でどちらを触ればいいのか判断できなくなります。「日本」「海外用」のように日本語で分けておくだけで、現地での案内がぐっとラクになります。

Androidで代わりに設定する手順

Androidはメーカーごとに設定画面の作りが異なりますが、たどる場所はほぼ共通です。「SIM」または「モバイルネットワーク」の項目から、eSIMを追加していきます。

🔧 AndroidでのeSIM追加手順
1

親のスマホをWi-Fiに接続する

2

設定 → ネットワークとインターネット → SIM を開く

3

「SIMのダウンロード」「eSIMを追加」などの項目を選ぶ

4

QRコードを読み込み、ダウンロードと有効化を進める

5

回線の表示名を「海外用」などに変更する

6

追加した回線をいったんオフにし、日本の回線だけが使われる状態にしておく

Androidの場合、サービスによってはAPN(インターネットに接続するための設定情報)の入力を求められることがあります。APNは自動で設定されるケースが多いものの、うまくつながらないときの原因になりやすい部分です。設定方法はAPN設定の解説記事で確認できます。

設定後にオフにしておく項目と、確認しておくこと

追加が終わったあと、そのまま渡してはいけません。海外用の回線と日本の回線、どちらでデータ通信をするかを明確にしておく必要があります。ここが曖昧だと、意図せず日本の回線で海外通信をしてしまい、高額請求につながる可能性があります。

渡す前に必ずこの状態にしておく
  • 海外用回線のデータローミングはオフ(現地でオンにする)
  • 日本の回線のデータローミングもオフ(これを忘れると高額請求のリスクがある)
  • モバイルデータ通信の使用回線は、出発までは日本の回線を選んでおく
  • 回線の表示名が日本語でわかりやすくなっているか、最終確認する

なお、日本国内では海外用eSIMは通信できないため、その場で「つながるか」までは確認できません。確認できるのは、回線が正しく追加され、一覧に表示されているかどうかまでです。ここまで見えていれば、現地で切り替えれば使える状態になっています。

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親に何を伝えておく?渡航前に教える3つの操作と「渡す紙メモ」

親に覚えてもらうのは、現地で海外用回線に切り替える操作、通話はアプリで行うこと、ホテルではWi-Fiにつなぐこと、この3つだけで足ります。設定はすでに終わっているので、あとは使い方の最低限を共有するだけです。

ここで大事なのは、伝える量を絞ることです。あれもこれも説明すると、かえって何も覚えられません。口頭で一度説明したあと、同じ内容を紙に書いて渡しておくと、現地で迷ったときに自力で復帰できる確率が上がります。

現地でやることは「オンにする」だけにしておく

飛行機を降りたあと、親にやってもらう操作はひとつです。設定画面から海外用回線を有効にし、データローミングをオンにする。これだけで通信が始まります。

操作そのものは数タップですが、普段開かない画面なのでたどり着けないことがあります。渡す前に一度、親自身の指で操作してもらうと定着しやすくなります。見ているだけだと、現地で再現できません。

💡 出発前に一緒に練習しておくこと
  • ✓設定アプリを開き、通信の設定画面までたどり着く動き
  • ✓「海外用」と名前を付けた回線がどこにあるかを目で確認する
  • ✓スイッチをオン・オフする操作を、実際に指で一度やってもらう
  • ✓機内モードを解除する場所を確認する(オンのままだと通信できない)

判断基準としては、親が自分の指だけで一度成功できたら合格です。できなかった項目は、紙のメモに画面の並び順まで書き出しておきましょう。

通話はアプリで代用すると伝える

データ専用eSIMでは音声通話が使えないため、現地での通話はLINEなどのアプリ通話で代用します。データ通信を使って話す仕組みなので、追加の料金はかかりません。

親世代は「電話=番号にかけるもの」という感覚が強いため、ここは丁寧に伝えたほうが安全です。とくに日本の家族に連絡する手段として、いつもの電話アプリを開いてしまうケースがあります。日本の回線で海外から発信すると、国際ローミングの通話料が発生する場合があります。

通話まわりで伝えておくこと
  • 日本の家族への連絡は、LINEの無料通話を使う。普段の電話アプリは使わない
  • 日本の電話番号あてにかかってきた着信は、海外では受けない前提で考える
  • SMSで届く認証コードは、日本の番号あてに届くため受信自体は可能なケースが多い
  • 現地のレストランやタクシーに電話をかける予定があるなら、通話付きプランを検討する

ホテルではWi-Fiにつなぐよう伝える

データ量を節約する意味でも、ホテルにいる間はWi-Fiを使ってもらうのが基本です。写真のバックアップやアプリの更新といった、容量を大きく消費する動作はホテルでまとめて済ませられます。

ただし、海外の公共Wi-Fiは安全性が読めないものも混ざっています。ホテルの客室用Wi-Fiならある程度安心できますが、カフェや空港の誰でもつなげるWi-Fiでネットバンキングなどを使うのは避けてもらうほうが無難です。このあたりの注意点は海外での通信セキュリティの記事にまとめています。

そのまま渡せる紙メモのテンプレート

口頭の説明は、出発する頃には忘れられていると考えたほうが現実的です。以下のような内容を印刷して、パスポートケースに一緒に入れておきましょう。

紙メモの記載例
  • 着いたらやること:機内モードを解除 → 設定 → モバイル通信 →「海外用」をオン → データローミングをオン
  • 日本と連絡するとき:LINEの無料通話を使う(電話アプリは使わない)
  • ホテルにいるとき:ホテルのWi-Fiにつなぐ
  • つながらないとき:いったん機内モードをオンにして10秒待ち、もう一度オフにする
  • それでもダメなとき:ホテルのWi-Fiにつないで、LINEで家族に連絡する

最後の1行を入れておくのがポイントです。通信ができなくなったときの連絡手段を先に決めておくと、親も家族も慌てずに済みます。手書きでも構わないので、文字は大きめにしておくと現地で読みやすくなります。

現地でつながらないときは?遠隔でサポートする手順と高額請求の防ぎ方

現地でつながらないときは、機内モードの解除、海外用回線がオンになっているか、データローミングがオンになっているか、の3点を順番に確認します。原因のほとんどは、この3つのどれかです。

親から「ネットが使えない」と連絡が来る前提で、確認の順番を家族側でも把握しておきましょう。電話越しに慌てて操作を指示すると、かえって設定を壊してしまうことがあります。上から順に潰していくのが確実です。

まず確認する3つのポイント

トラブルの切り分けは、可能性の高いものから見ていきます。設定自体は日本で完了しているため、新しく何かを追加する必要はまずありません。すでにある設定のオン・オフを見るだけです。

確認する順番 見る場所 正しい状態
1. 機内モード 画面上部のアイコン、または設定のいちばん上 オフになっている(飛行機のマークが消えている)
2. 海外用回線 設定 → モバイル通信(SIM)の回線一覧 「海外用」がオンになっている
3. データローミング 海外用回線を選んだ先の画面 オンになっている

3つすべて正しいのに通信できない場合は、電波をつかみ直す操作を試します。機内モードを10秒ほどオンにしてから戻すだけで復帰するケースが多く、親にも頼みやすい操作です。それでもダメなら、端末の再起動まで案内します。

親から連絡が来たときに案内する順番

遠隔サポートで難しいのは、こちらから画面が見えないことです。親の説明はあいまいになりがちなので、「今どう表示されていますか」と聞くより、こちらが手順を1つずつ読み上げて操作してもらうほうが早く進みます。

🔧 電話・LINE越しに案内する順番
1

まずホテルのWi-Fiにつないでもらい、落ち着いて話せる状態をつくる

2

設定画面のスクリーンショットを撮って、LINEで送ってもらう

3

画像を見ながら、押してほしい項目の名前を1つずつ伝える

4

直らない場合は、サービスのサポート窓口に家族側から問い合わせる

スクリーンショットの撮り方は、出発前に一度教えておくと役立ちます。文字で説明するより、画像を1枚見るほうが原因の特定が早いからです。判断基準として、3往復やり取りしても解決しないなら、サポート窓口に切り替えると決めておくと長引きません。

日本の回線でうっかり通信しないための設定

海外で最も避けたいのが、日本の回線のまま現地で通信してしまうことです。国際ローミングの料金体系はキャリアやプランによって異なりますが、意図せず使うと想定外の金額になる場合があります。

高額請求を防ぐためにやっておくこと
  • 日本の回線のデータローミングをオフにしておく(出発前に家族が設定する)
  • モバイルデータ通信に使う回線を、海外用に切り替えたか確認する
  • 親には「日本の回線のスイッチは触らない」とだけ伝えておく
  • キャリアによっては海外パケット定額が自動で適用される場合があるため、契約内容を事前に確認する

キャリアごとの海外向けサービスの内容は変更されることがあります。料金や適用条件は、出発前に契約中のキャリアの公式サイトで最新情報を確認してください。

レンタルWi-Fiとどちらが向いている?

親の旅行では「eSIMとレンタルWi-Fiのどちらがいいか」も迷うところだと思います。判断基準はシンプルで、端末を増やしたくないならeSIM、スマホの設定を一切変えたくないならレンタルWi-Fiです。

eSIMが向いている場合

・荷物と充電する機器を増やしたくない

・受け取りと返却の手間をなくしたい

・出発前に家族が設定してあげられる

レンタルWi-Fiが向いている場合

・親のスマホがeSIMに対応していない

・夫婦や友人同士で1台を共有したい

・スマホの設定を変えること自体に抵抗がある

ひとりで旅行する親なら、荷物が減るeSIMのほうが扱いやすい傾向があります。一方で、夫婦2人分の通信をまとめたい場合はレンタルWi-Fiに分があります。ルーターの充電と持ち歩きを誰が担当するかまで含めて考えると、選びやすくなります。

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よくある質問

  • A問題ありません。eSIMの追加は本人以外の操作でも完了できます。ただし、途中でApple IDやGoogleアカウントのパスワードを求められる場合があるため、預かる前に本人に確認しておいてください。作業はWi-Fiのある自宅で10分ほどで終わります。
  • A使えなくなりません。データ専用eSIMは通信回線を追加するだけの仕組みなので、日本の電話番号やLINEアカウントはそのまま残ります。契約中のキャリアを解約する必要もなく、帰国後に元へ戻す作業も発生しません。
  • A申し込みはオンラインで完結し、QRコードがメールで届く形式が一般的です。そのため、家族が申し込んでQRコードを受け取り、あとから親のスマホに読み込ませる流れでも進められます。申込条件はサービスによって異なるため、公式サイトで最新の内容を確認してください。
  • A設定を日本で済ませておけば、現地でやることは海外用回線をオンにしてデータローミングをオンにするだけです。出発前に一度、親自身の指で操作を試してもらい、同じ手順を書いた紙を持たせておくと、現地で迷いにくくなります。
  • Aデータ専用eSIMには音声通話の機能がないため、LINEなどのアプリ通話を使います。データ通信を利用した通話なので、追加の通話料はかかりません。現地のレストランやタクシーに電話をかける予定があるなら、通話に対応したプランを検討してください。
  • A海外用回線をオフに戻し、モバイルデータ通信を日本の回線に切り替えるだけです。日本のSIMは抜いていないため、特別な復旧作業は必要ありません。不要になったeSIMは設定画面から削除できますが、同じサービスをまた使う予定があるなら残しておいても問題ありません。

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